2010年12月02日

みやぎの地産地消でクリスマス

プンタレッラのサラダ
シンプルだけど素材の良さで贅沢を♪(食材王国みやぎ12月の地産地消メニュー)

街の中はすっかりクリスマスのディスプレーに彩られてきました。
仙台ではすっかり冬の風物詩となった「光のページェント」が明日(12月3日)から始まり、一層華やかさを増す季節でもあります。

慌しい季節だけど一年を気持ちよく締めくくりたいと願うのは、誰しも同じ・・・。
クリスマスには家族みんなで作ったケーキや、サラダ、メインディッシュを用意して乾杯するだけでも、気分は最高!!大満足ですよね。

 今年はイタリアの伝統野菜「プンタレッラ/丸森町産」が手に入ったので、 シンプルにサラダでいただきましょう。
 メインは志波姫産のSPFポークをシンプルにローストして、ジューシーな美味しさを楽しみます。

みやぎにはこんな珍しい野菜はもちろんのこと、畜産品や魚介類など本当にさまざまな食材がありますし、食卓を彩る観賞用のクラブアップルもあります。
ぜひ「食材王国みやぎ」を満喫しながらクリスマスを楽しんで頂きたいと思います。

◇プンタレッラのサラダ
resipi-101202-2.jpg   プンタレッラの特徴は何と言っても、シャキシャキとした歯ごたえとほろ苦さ。
ほろ苦さを美味しさにする為には、2010年7月15日にご紹介したゴーヤーチャンプルーと同様、旨みのある食材と合わせるとgood!!
本場イタリアでもアンチョビーのドレッシングで頂くことが多いそうですよ。

材料(3〜4人分)
resipi-101202-3.jpg ・プンタレッラ     5〜6本
 (アスパラガスのような穂先のところ
  ・パプリカ(赤・黄)    各1/2個
・レタス(パワフルレッド)  小一株
・クルトン     適量
・パルミジャーノレッジャーノチーズ   適量
・アンチョビードレッシング       適量
(加熱をしたドレッシングなので、2週間程度は冷蔵庫で充分保存できますので、作り置きしても大丈夫です。)
          ※2009年3月26日掲載春告げ野菜の彩り和え参照

作り方
 1.プンタレッラは白髪ネギのように細く切るのが定説のようですが、
   歯ごたえも美味しさの一つなので、縦半分に切ったら斜めの千切りくらいが
   個人的にはお勧めです。
   千切りにしたら氷水に10〜20分くらいさらし、アクを取ってザルに上げて水を
   切っておく。
   (せっかくのほろ苦さがなくなるので、あまり長くさらさないほうが個人的
   には美味しいと思います。)
 2.パプリカはそれぞれ横半分に切ってから縦に薄くスライスして、同様に軽く
   水にさらしてあくを取り、ザルに上げて水を切る。
 3.レタスはきれいに洗い充分に水気を切っておく。
 4.サラダボウルの円周にレタスを並べ、しっかり水気を切ったプンタレッラと
   パプリカを混ぜ合わせて盛り付ける。
 5.クルトンをトッピングしてやチーズをすりおろせばできあがり
   食べる直前にドレッシングをかけて召し上がれ。


【プンタレッラとの出会い】
resipi-101202-4.jpg  その時、確かに私の耳に「プンタレッラ」と言う名前が聞こえました。
それは数年前、ラジオから流れてくるイタリアの野菜のお話。
なんでも仙台で食べられるお店があるらしい・・・。どんな野菜???と思ったものの一人で食事に行く勇気もないまま、いつの間にかその勢いも無くなっていました。

 それから1年は経過したでしょうか。ついにその「プンタレッラ」に出会う日がやってきました。
ところが勇んで食べてはみたものの、水にさらした時間が長かったのか、正直何のインパクトもないまま終わってしまい、残念ながらさほど印象に残ることはありませんでした。


【これがプンタレッラ】
resipi-101202-5.jpg  ところが今年(平成22年)、運よく生産現場を取材させていただけることになり、食スペメンバーと共に車を飛ばして一路丸森町へ。道すがら美しく弧を描く虹に迎えられ気分も上々です。
 宮城県大河原農業改良普及センターの尾上智子さんに先導して頂きながら、生産者である菅野範夫さんのハウスへ無事到着。みやぎ仙南農業協同組合の菊地博之さんにもお越しいただき、いろいろとお話を伺いました。

 ハウスの中は濃い緑色のプンタレッラで埋め尽くされていました。
見渡すと生長の度合いは均一ではなく、背の高いもの、外葉がギザギザしたものがあるかと思えば、丸みをおびた葉のものなどさまざまです。
日本の野菜は品種固定されていて、同じ袋に入っている種子が違った形状で育つことはほとんどありませんが、このプンタレッラは本当にまちまちで同じように育ってくれないのだそうです。

 平成18年に栽培を始めた当初は、さまざまな形状や揃わない生長に、相当頭を悩ませたそうです。
何しろイタリアの冬野菜は未知の野菜ですから、日本では参考になるものが見当たりません。
白菜やほうれん草などの日本の冬野菜とは異なり、全てが同じように生長するわけではないので、出荷計画も立てられず、さらにロスも非常に多くご苦労されたそうですが、宮城県食産業振興課や農業・園芸総合研究所のサポートもあって何とか出荷できるようになりました。

生産開始から今年で5年目となり、関東圏や関西圏では引く手あまたの食材になったそうで、市場に出ても競りにかけられることなくスペシャルリクエストとして買い取られるのだとか。
それだけ丸森産のプンタレッラは高品質を保っている証拠と言ってもいいでしょう。

あまりにみずみずしく美味しそうだったので、早速可食部の穂先を手作りのソースやドレッシングに付けてそのままがぶりといただいてみました。
かつて私が口にした時のプンタレッラとは全く違い、苦さが心地よく歯ごたえも楽しい!!
これぞプンタレッラなのだと思い知った瞬間でした。


【オンリーワンへ】
resipi-101202-6.jpg  プンタレッラには早生種と晩生種があり、丸森町では両方栽培されています。
インターネット通販などで一般的にでまわっているプンタレッラの種子は、早生種がほとんどで、晩生種の種子を日本で購入するのは困難だったそうです。

 それがなぜ丸森にあるのか・・・?
聴くところによると、平成13年10月に宮城県とイタリア・ローマ県は友好姉妹県となり、その交流の一環として,ローマ県の農業関係者から晩生種の種子を譲り受けたためなのだとか。
つまり,イタリアから直接譲渡された種子でプンタレッラを栽培しているのは日本でここだけで,なかでも晩生種は,非常に貴重な存在となっています。
resipi-101202-7.jpg 今は国産にこだわって食材を選ぶお店も非常に多くなっていますので、ますますスペシャルリクエストは多くなっていくことでしょう。
 今年は昨年育てたプンタレッラの種子を初めて採取し、来年はこの種子を蒔いて育てるとのことですので、ますます楽しみですね。



【更なる飛躍】
resipi-101202-8.jpg  いろいろお話しを聞かせてくださった菅野範夫さんは、西洋野菜研究会を立ち上げ会長を務めていらっしゃいます。
現在力を入れているプンタレッラのほか、タルディーボやカーボロネーロなどの新たな「西洋野菜」をさらに多くの皆さんに知って頂けるよう、日々研究を続けています。

西洋野菜はプンタレッラと同様に、なかなか同じ形状には育たないそうで、正直作業効率も悪く、計画的な出荷も厳しいそうですが、イタリアンに限らずあらゆる西洋料理に応えるべく奮闘されていて、「西洋野菜といったら丸森だね!!」といわれるよう生産農家14戸をまとめていらっしゃいます。

平成22年11月19日に行われた宮城県主催の「食の見本市」でも、たくさんの方々が「プンタレッラ」のブースに集まり、次々試食しては質問されていました。プンタレッラはβカロテンやカリウムが豊富で、栄養価も高いことが証明されていて、みなさんの期待の高さを感じました。
その光景を見ながら菅野会長は「諦めずに続けていれば、いいこともあるんだね・・・。ますます頑張るよ!」とにこやかにおっしゃっていました。


【プンタレッラの食べ方は?】
resipi-101202-9.jpg  一般的にはまだ馴染みが少ない野菜と言ってもいいプンタレッラですが、仙台市内や丸森町などでは食べられる飲食店も増えているようですので、宮城県食産業振興課のホームページ『プンタレッラを宮城から』などを参考にぜひ一度召し上がって頂きたいと思います。(入荷状況はまちまちですので、必ず飲食店に確認の上お出かけください。)

 プンタレッラは中心部のアスパラガスのように見えるところを頂きます。中は空洞になっていてイタリアでは細く裂いてアンチョビーのドレッシングで食べるのが一般的だそうですが、食スペのもう一つのお勧めは「バーニャ・カウダ」(2009年5月7日掲載ヘルシーな和風バーニャ・カウダ」です。
とても贅沢な食べ方と言ってもいいかもしれませんが、プンタレッラ好きの間では実に評判のいい食べ方ですので、ぜひソースを手作りして召し上がって頂きたいと思います。

プンタレッラは下記のお店で取り扱っていますが、生育状況がまちまちな為毎日必ず店頭に並ぶわけではないそうですので、確認の上お買い求めください。

◇仙台三越フードガーデン
 野菜売り場(いたがき) 022-268-8225

◇藤崎本館地下2階
生鮮食品売り場 022-261-7492

◇ 仙台朝市
今庄青果本店  022-227-9547
◇ みやぎフードキッチン
     022-211-0556
◇ 渡三商店
        022-256-0367
◇ 産直市場みんな野 (蔵王町)
        0224-33-3915
*通常は穂先の部分を小分けにして販売されるそうですので、株のまま購入したいと言う方はお店から注文することができるそうですので、お問い合わせください。


あとがき
resipi-101202-10.jpg  初めて食べた時とは全く異なり、苦味と歯ごたえが心地よく「病みつき」になる味わいにすっかりハマッてしまいました。
かつてゴーヤーが世に出た時、こんな苦い野菜は食べられないと思ったものですが、美味しい食べ方を習得することで、夏の定番野菜になったことを考えると、このプンタレッラもいつか同じように、誰でも美味しく頂ける、冬の定番野菜に成長していくことでしょう。

 プンタレッラをはじめ、みやぎは「食材王国」と名乗るほど、数多くの食材が生産されています。
今回志波姫産の豚肉と合わせて頂きましたが、豚肉のコクとプンタレッラの歯ごたえや苦味が絡まりあって、とても美味しく家族も喜んで食べてくれました。
 せっかくの「食材王国みやぎ」ですから、ひとつの食材だけでPRするよりも、さまざまなコラボレーションを試み、それらの生産地が協力しながらPRしていく必要があると強く感じています。



西舘 友子

posted by 料理 レシピ at 10:00| みやぎの地産地消