2010年10月14日

銀杏の秋色三種盛り

銀杏
食べ方いろいろかんなり銀杏(食材王国みやぎ10月part2の地産地消メニュー)

先週もお伝えしたように運命の出会いとなった『かんなり銀杏/きんとぎん』
メンバーの協力を仰ぎセットメニューに仕上がりました(*^^)v

みやぎの地産地消の取材を快くお引き受け頂いた際に飛び出た 『なんたって銀杏はつまみだっちゃ!』
伝えられた思いをしっかり受け止め、翡翠色が際立つ美しさを強調!!
どれも簡単で、甲乙付けがたい美味しさです。

調理方法も様々なら味もテイストも違うので飽きずにお召し上がり頂けます。
くれぐれも食べすぎにはご注意を!!

レシピ3件と銀杏情報満載のためちょっと長くなりますが必要なところだけ拾い読みして下さいね。

◆ぎんなんの簡単チーズフォンデュ
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同じナッツでもこうも違うかとばかりのくるみとぎんなん。
色&味&食感など等、それぞれの個性を粗引きコショウが上品にまとめるお手軽メニューです。

材料(2人分)
 ・ぎんなん     6〜8個程度
 ・カマンベールチーズ  1/2ホール
 ・製菓用くるみ(塩分の無いもの) 3〜4個
 ・粗挽き黒コショウ   少々

下準備
 * ぎんなんは紙袋に入れ、口を折って下にしてからレンジで加熱。
   殻を割り、薄皮を取って縦半分に切っておく。
 * くるみは粗く刻んで軽く炒っておく。(焦げると苦いので注意)

作り方
 1.カマンベールチーズは厚さを半分にスライスしたものを用意し、食べやすい
   ように予め4〜6等分の放射状に切り込みを入れておく。
 2.お皿にカマンベールチーズをのせ、レンジで1分加熱して軟らかく
   なってからぎんなんを全体に散らし、くるみものせてさらにレンジで
   1〜2分加熱して、チーズがとろとろに溶けたら仕上げに黒コショウを
   振って召し上がれ。ワインのお供にベストマッチです!


◆秋の旬野菜 旨汁浸し
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旬のきのこと秋になると美味しさを増す水菜、電子レンジで過熱したぎんなんをちょっと濃いめに味付けした旨出汁に浸しただけの超簡単&ヘルシー料理です。
旨出汁が決め手ですが、それぞれ特徴的な食感が三位一体となった時のハーモニーと美しい翡翠色を中心とした彩りをお楽しみください。

材料(作りやすい分量)
 ・ぎんなん   10個程度
 ・しいたけ   2〜3枚(茹でて50g弱)
 ・ぶなしめじ  1/2パック(茹でて50g弱)
 ・水菜     1/2束(茹でて100g程度)
― 旨(うま)汁(つゆ) −
 ・昆布と厚削りかつお節の一番出汁  200CC
 ・酒      小さじ1杯
 ・旨塩     小さじ1/2杯
 ・白しょうゆ  小さじ1杯

下準備
 * ぎんなんは紙袋に入れ、口を折って下にしてからレンジで加熱。
   殻を割り、薄皮を取っておく。
 * しいたけ、ぶなしめじ、水菜はそれぞれ茹でて食べやすい大きさに
   きりそろえておく。
 * 旨汁を作り、常温までさましておく

作り方
 ○ 茹でた旬野菜と銀杏を旨汁に浸したら出来上がり。
   浸してある汁ごと盛り付けてお召し上がりください。


◆ぎんなんと葱・桜えびのかき揚げ
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材料/2人分
 ・ぎんなん  6〜8個程度
 ・葱    1〜2本
 ・桜えび  ひとつまみ
―衣−
 ・米粉   大さじ1杯
 ・小麦粉  大さじ2杯程度
 ・無糖炭酸水  80CC

下準備
 * ぎんなんは紙袋に入れ、口を折って下にしてからレンジで加熱。
   殻を割り、薄皮を取っておく。
 * 葱は斜め切りにしてキッチンペーパーなどで水分を軽く拭き取り、
   桜えび、銀杏を入れて米粉をまぶしておく。
 * 小麦粉に無糖炭酸水を入れて粘りがでないように軽く混ぜ合わせておく。

作り方
 ○ 準備した衣にかき揚げの種を入れて、170℃に熱した揚げ油で
   一口サイズ(スプーンなどを使うとまとまりやすい)にカラッと揚げる。


【かんなり銀杏/きんとぎん】
杜の都仙台は、けやき・トウカエデ・イチョウなど戦前から都市計画道路の街路樹として多く植えられてきた事から「イチョウ並木」は緑の名所百選に選ばれるほど、私達市民には癒しの空間です。その緑の名所も、晩秋になると黄金色に姿を変え、まさに芸術の秋を感じさせてくれる一方で、朝早くから「ぎんなん拾い」に勤しむ人々も多くなります。

resipi-101014-5.jpg 「銀杏」は、樹木を「イチョウ」と呼び、木の実を「ぎんなん」と呼びますが、実の形が杏(アンズ)に似ていて殻が白銀色である事に由来していると言われています。

産地は、全国的に分布していますが、愛知県は歴史も古く収量も多いようで、その他には群馬県や宮崎県でも生産されています。宮城県ではみやぎ蔵王・川崎町で昭和63年から生産がスタートしていますが、今回は平成14年に栽培が開始された栗原市の『きんとぎん』というネーミングの銀杏をご紹介いたします。
アーモンドやカシューナッツ、ピスタチオ等と一緒にナッツ類に属する「ぎんなん」は、落花生と共に安心して口に入れられる嬉しい国産品のナッツ類なのをご存知でしょうか?

◇かんなり銀杏生産組合 田中組合長さんの圃場(ほじょう)を訪ねました・・・
resipi-101014-6.jpg ぎんなんを栽培している栗原市金成の田中さんをお訪ねしました。
自宅近くの圃場には空にむかって大きく手を伸ばしているかのような背丈もさほど大きくないイチョウの若木がお日様の光りをたっぷり浴びるように植えられていました。伺った時はあいにくのお天気で、雨がやむのを待って圃場をご案内頂きましが、『雨だから足元に気を付けてくださいね』とおっしゃる田中さんの言葉とは裏腹に水はけの良い高台になっているその場所はフカフカの土で、手入れの良さを感じさせてくれました。
イチョウの植えられている根元をよくみるとポコポコ穴が空いていて、イチョウの木の根は、ねずみの好物で、もぐらとねずみの遊び場なんだとか…
『食べてくれる人に健康でいて欲しいから当然有機肥料&無農薬だっちゃ!』
とおっしゃる田中さんはまるでお孫さんをご自分の圃場で遊ばせているかのような優しい眼差しでご説明下さいました。 現在、栗原市内の26名の組合員の方々により『かんなり銀杏生産組合』が組織されており、早生種(9月〜10月)の金兵衛・九寿、晩生種(10月〜11月)の藤九郎の3種類が栽培総面積7haに2500本栽培されています。栽培開始から9年経過した平成22年、やっと販売できるくらいの収量が確保されるようになり、今年は400Kg程収穫予定だそうです。見るからに粒そろいのりっぱな銀杏ですが、選りすぐりの大粒のものだけを選別して販売しているそうですよ。

◇銀杏の実はどこが食べられるの?!
resipi-101014-7.jpg イチョウの木に実るギンナンの可食部分は、種子の部分で硬い殻に覆われています。この殻に覆われた種子部は、熟すと肉質化する外皮に覆われています。
直売所などでは(私達が見慣れている)殻付きギンナンの実は、この外皮を丁寧に取り除かれて販売されています。
食べごろを迎えたギンナンの実は、さくらんぼのような形をしていてイチョウの木を揺らすとポタポタと落下し、自然が食べごろを教えてくれています。田中組合長さんは、ギンナンの実がたくさん付いている枝ぶりをみつけて枝を揺すり、私達の目の前でギンナンの実をポタポタと落下させ拾い集めてくださいました。

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銀杏の実を割ってみると中には、硬い殻に覆われている種が入っているのがわかります。
resipi-101014-10.jpg  集められた銀杏の実は、販売されるようになるまで、外皮を取り除き、洗浄の後に自然乾燥され袋詰めされて販売所に並びます。銀杏拾いを経験された方はご存知の事と思いますが、肉質化した外皮には熟してくると異臭を放つ酪酸やヘプタン酸、触れると漆にかぶれるかのような皮膚炎を起すギンコール酸を含むので取り扱いには十分な注意が必要です。我々素人には扱いが難しいため面倒な処理は全て事前に行われ、安全な硬い殻つきの状態で販売されています。
実際にはこの硬い殻を割って中の軟らかい実を頂くのですが、中には殻を割るのが面倒とおっしゃる方もいるようです。しかしながらこうして様々な工程を経た上で販売している生産者の方々のご苦労を思えば、そんな罰当たりなことを言ってはいけない気がします。

◇銀杏ってどうやって食べるの?
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銀杏は生のままでは微量の有毒成分を含むため食べられません。
上記左の図のように殻を割っても薄皮が張り付いて剥きにくく可食部分もクリーム色です。
まるでどんぐりの赤ちゃんのようですが、この銀杏は熱処理を行う事で翡翠色に輝き、艶やかで見るからに美味しそうな木の実へと変化し、安心して食べられるようになります。
熱処理の方法は、食べ方により選択した方が良く、殻を割ってそのままシンプルに食べるならフライパンなどで乾煎りする方法が香ばしい風味が加わりますし再加熱調理する場合は、紙袋に入れて電子レンジで加熱する方法が良いでしょう。
ちなみに今回ご紹介のお料理は、再加熱したり、美しい翡翠色がご馳走だったりするメニューですので、電子レンジ過熱で下処理をしています。

◇銀杏は大人が適量食べる健康食
<有効成分について>
 ぎんなんは、『ナッツ類』ですが、お馴染みのアーモンドやくるみ、落花生と比較するとカロリーは低く1/3程度です。
低カロリーなナッツ類にもかかわらず疲労回復に役立つビタミンB1や高血圧予防効果の高いカリウム、活性酸素を抑制し、癌の予防や免疫力強化に役立つβカロテンやビタミンCを多く含む他、免疫亢進のアルコロイドはぎんなん特有の有効成分です。
<薬理効果>
 ぎんなんは、中国名を『白果/ハクカ』と呼び、生は少量の青酸配糖体であるジベレリンやサイトカイニン様物質を含むため毒性がある事から昔から多食を避けるよう言い伝えられてきました。
○生ぎんなんの性味  甘苦渋 平 有毒
○加熱ぎんなんの性味 小苦微甘 温 小毒
○頻尿や肺の機能低下に効果的で咳き、喘息、痰の除去に良い。
           参考:中薬大辞典(小学館)より
※薬と毒は紙一重。
上記からもわかるように加熱処理することで、身体を温める効果が高まり、有毒成分も減少しますし、薬理効果も十分です。
調べてみるとぎんなん中毒は10歳以下の小児に多く、服用量は7粒〜150粒、成人でも40粒〜300粒の服用量で中毒症状が報告されています。
10月からの旬の時期に乾煎りなどの十分な加熱処理したぎんなんを1日10粒(成人)程度、毎日少しずつ食べて秋の実りを味わい、健康的な食生活を送りたいものです。

◇銀杏の保存方法
  以外かもしれませんが、ぎんなんは、生鮮食品(呼吸しています)です。
 ぎんなんの敵はカビと乾燥で、殻を割ってみるとカラカラに干からびた硬くて食べられない実になっているクレームをよく耳にします。しかし、そのほとんどが常温で放置されている場合で、新鮮なぎんなんをきちんと保存しておけばそんな事は起こりません。
○1回の使用量(10〜20粒程度)を水分を含ませたキッチンペーパーなどで覆い、ジッパー付保存袋に入れて冷凍しておきましょう。
注意)冷凍室も乾燥します。

◇銀杏(きんとぎん)はここで販売されてます!!
 先週もお伝えしましたが秋の行楽シーズン真っ最中となり、山々が赤や黄色に色づく季節となりました。栗駒山の紅葉も日を追うごとに降りてきているとか…
各地の道の駅には地場の新鮮秋野菜が並び、その乾物コーナーに銀杏も並んでいますが、今回ご紹介の『きんとぎん』は、栗原市のブランド銀杏で仙台から国道4号線を岩手方向に走ると左手側に見えてくる『くりはら直売所 よさこい』で販売されています。
併設されている『元気まん点食堂』も地元の特産品を使ったお料理が美味しかったですよ〜♪

◇お知らせ
○10月16・17日に市民広場に開設される『みやぎまるごとフェスティバル2010』に出店予定です。 収量もまだまだ多くない貴重なかんなり銀杏(きんとぎん)を売り切れないうちに早めにお買い求め頂きたいものです。
仙台にお越しの際は是非足を運んでみてください。

◇お問い合わせ かんなり銀杏生産組合 組合長 田中正義 様
TEL 0228-42-1830
E-mail tsk@dream.ocn.ne.jp

【あとがき】
resipi-101014-12.jpg  ぎんなんは、調べれば調べるほど面白い食材で、いつの間にか没頭していました。何気なく言い伝えられて来たうる覚えの情報も必ず基本はありました。そしてお料理も何気ない工夫がちょっとおしゃれに仕上がったり、失敗の少ない美味しいお料理になっていきます。
前回ご紹介したぎんなんスコーンや今回のチーズフォンデュのようにぎんなん料理としては目新しいものもあればお浸しやかき揚げなど極普通に食卓にのぼるお料理に銀杏を加えてグレードアップするお料理もあります。
今回のご紹介で、1袋や2袋まとめて買っても飽きずに食べ切るメニューが出揃ったのではないでしょうか?!保存方法も書き記しましたので安心してお買い求めいただけるように思います。
個人的には香ばしい乾煎りぎんなんが好きなのでどれだけ残せるか不安ですが、私もみやぎまるごとフェスティバルでたっぷり買いだめし、家族4人が揃うお正月までしっかり保存しておきたいと思います。

最愛なる子どもたち!!
年末を楽しみに待っててね(^.^)/~~~



佐藤 綾子


posted by 料理 レシピ at 10:00| みやぎの地産地消