2010年07月01日

ホヤのしょうゆ漬け

ホヤのしょうゆ漬け
プリップリ♪の新鮮ホヤ (食材王国みやぎ7月の地産地消メニュー)

その姿形から海のパイナップルとも呼ばれる「ホヤ」。

 旅行や転勤などで宮城にいらした方は、珍しさも手伝って一度は召し上がったことがあるかもしれませんね。
さて感想どうでしたか???

独特の食感に加え、飲み込んでからもしばらく余韻が広がり、冷酒の進むことといったらありませんが、苦手な方には強烈極まりない風味と言ってもいいでしょう。
そんな「ホヤ」の苦手な方にもお勧めの「しょうゆ漬け」は、宮城に住んでいながら、長年食べられなかった友人が「これなら大丈夫!」と言って自宅に持ち帰ってまで食べてくれたと言う伝説のメニューです。

ちょうど夏場に旬を迎える「シソの葉」との組み合わせが我が家の定番です。
みやぎでは「きゅうりが太るとホヤが美味しくなる」と言われ、一緒に供されることが多いのですが、私にとっては、「シソの葉」が当たり前だったので、そのまま定番の組み合わせになりました。
私をホヤ好きにしてくれた懐かしい母の味です。

resipi-100701-2.jpg
独特の風味を食べやすく!!

材料
 ・殻付きホヤ     2個
 ・日本酒       100cc
 ・しょう油      100cc
 ・シソの葉 適量

下準備
 * ホヤは外側の硬い殻を外し(キッチン鋏を使うと楽に捌けますよ。)、
   オレンジ色の身を取り出したら、内側の黒いワタを取って水洗いし、
   長さ4cm幅1cm位の短冊状に切って水気を充分に拭き取っておく。
 * 日本酒は煮きって、アルコール分を飛ばして冷ましておく。

作り方
 1.短冊状に切ったホヤをシソの葉で一つずつ巻いていく。葉の表の緑色の
   濃い方が見えるようにするとよりきれいに見える。
 2.シソの葉で巻いたホヤをなるべく重ならないように密閉容器に並べ、
   煮きった日本酒としょう油を混ぜ合わせて回しかけ、皿などで軽めに
   重しをして容器の蓋をして冷蔵庫で半日から一晩漬け込めば出来上がり。
 * 漬け込んで2〜3日は美味しく頂けますが、生物ですので早めに食べきり
   ましょう。

【ホヤとは???】
resipi-100701-3.jpg 脊索動物に属する生物で、10〜15cmほどの楕円形。赤橙色で硬い殻に覆われ円錐形の突起が無数に生えている。その姿形から「海のパイナップル」とも呼ばれる。
 体の一端を岩に付着させ、上部にある2つの穴から海水を吸い込んでプランクトンを漉し取って食べる。
東北地方から北海道にかけて自生していると言われているが、今では養殖の割合が非常に多くなっている。
 紀貫之の「土佐日記」にも登場するほど昔から食用とされた。
数あるホヤの中でも、日本で食用にされているのはマホヤとアカホヤ。
(小学館 食材図典より抜粋)

【みやぎのホヤ】
 食材王国みやぎの中でも、全国1位の水揚げを誇る食材。
およそ70年前宮城県唐桑町にて養殖の第一歩が始まったとされていますが、養殖技術が向上し収量が安定するようになったのは昭和40年代になってからだそうです。
 主な産地は石巻市、女川町、南三陸町などとなっています。

数ある水産物の中でも、これほど好き嫌いがはっきり分かれる食べ物は少ないかもしれません。
ホヤには甘味、酸味、塩味、苦味の4つの味が含まれているそうで、その4味が絡まり合うことで独特の風味を醸し出します。
 それに加え、歯ごたえも貝のような軟らかいイカのような複雑な食感のため、一度食べて苦手と思ってしまう方が多いのも事実なようです。

【味覚の発達】
人間の「味覚」は小学校6年生くらいで確立されると言われていますが、その年頃までにたくさんの食の体験をしていないと複雑に絡み合った味わいが「美味しい」とは感じないらしいのです。
そう考えると「子供なんだから食べられなくて当然!」と思って食べさせないでいると、残念ながら好き嫌いの多い大人になる可能性が大だということですね。

 特に苦味や酸味は、本能的に子供は苦手な味と言われています。 それは、苦味は毒物を口にしない為であり、酸味は腐敗した物を避けるようにインプットされているのです。
それでも出汁の効いたものや旨みのあるものと組み合わせることで、苦味や酸味も少しずつ食べられるようになり味覚の発達に繋がっていきます。

 その苦味や酸味が含まれた味わいの「ホヤ」ですから、子どもたちが積極的に食べたがらないのも頷けますが、私が子供の頃は「ホヤ酢」は苦手でしたが、シソの葉で包んだ「しょう油漬け」なら食べられたので、そこからホヤ好きになったといってもいいかもしれません。
 家族が美味しそうに食べているのを見ると、なんだか自分だけ損した気分になったのも事実でしたから、今にして思えば負けず嫌いな性格も案外良かったのかもしれませんね。

 自分の体験から言うと、工夫次第で好き嫌いはかなり軽減できるように思いますので、ご家族の方もめげずに食べさせる努力をして欲しいと思います。

【新たな研究】
 地元の新聞「石巻かほく」によると、東北大学がホヤに含まれる「プラズマローゲン」がアルツハイマー症の予防効果が高いことを発見したそうで、今後の有効活用が大いに期待されるところです。
 誰でも掛かりうる病気でもあり、近年では若年性の症例も多いと聞きますので、中高年に差し掛かった我が家では決して他人事ではありません。
一朝一夕に研究は進まないのでしょうが、一大生産地でもある宮城県としては非常に興味深い研究内容と言えます。

あとがき
resipi-100701-4.jpg  独特の風味のホヤ。
それが「珍味」と呼ばれる所以です。

生食の場合はとにかく新鮮なホヤを手に入れること。
そして手早く捌いて、なるべく常温に置く時間を短くすると、風味が損なわれず美味しく頂けます。

 生産地では生食だけでなく、お吸い物や炒め物、炊き込みご飯などなどさまざまな料理に使われていますし、塩辛や燻製などの加工品も作られていますので、首都圏にお住まいの方はJR池袋駅東口にある「みやぎふるさとプラザ」などを探してみてくださいね。

ホヤはみやぎの地酒との相性も抜群!!
キーンと冷やしてぜひ一緒に味わってください。




西舘 友子


posted by 料理 レシピ at 10:00| みやぎの地産地消