2010年06月24日

赤梅干漬け

赤梅干漬け
梅雨入りすると漬けたくなる『梅干し』

「梅雨」と書くのは梅の実が熟す時期の雨という意味があるそうです。
そろそろ青梅の季節。大粒の青梅が出回りそろそろ梅酒を仕込まれた方もいらっしゃるのではないでしょうか?
次に出回るのが中粒、小粒の梅干用ですね。
子供の頃から梅年漬けをする母の周りをうろちょろし、少し大きくなってからは紫蘇の葉摘みや干し方を手伝ったこともありました。 このように書いているだけで口中に唾液が湧いてくるから不思議です。(^.^)

母が亡くなってからは作ってくれる人も居なくなり、ずっと手作りの梅干を食べてきたので買う気にもなれず、母のように赤くてふっくらとは行きませんが見よう見まねで作り続けています。

まもなく地場の梅干用の梅も店頭に並び始めます。
少〜し時間と手間はかかりますが安心して食べられる「梅干作り」に挑戦してみてはいかがでしょうか?

◇準備しておく事
 ・梅は好みの大きさもので、梅酒用の青い梅よりもいくらか黄味をおびた傷の
  ないものをえらびましょう。肉質が厚く色つやの良いものをえらびましょう。
 ・購入し田梅の熟度が一定でない場合は一晩ダンボール箱などに入れて全体の
  熟度を均一にします。
 ・漬ける容器(かめ、広口ビンなど)、押しぶた、重石を準備し、すべて
  きれいに洗って使う前には熱湯をかけておきます。
  ※この時期には、干すための平らなザルもセットで販売されています。
 ・梅を一晩水に浸してアク抜きします。
 ・水漬けした梅をザルにあげて水気をよく切ります。
  ※水気が多いとカビがあがる原因になるのでタオルなどで拭くといいでしょう。

材料(作りやすい分量)
resipi-100624-2.jpg  ・青梅   2kg
 ・塩    300g(梅の15%)
 ・赤ちりめん紫蘇の葉   200g(梅の10%)
  ※枝から葉のみ摘み取った物
 ・赤紫蘇用の塩   20〜30g(紫蘇の10%位)

作り方
◇下漬け
 1.生漬けする。
   準備しておいた容器の底に分量の塩の中から少量とり振ります。
   ※容器の底が見えるほどの初雪程度にさらっとふります。
 2.次に梅と塩を交互に(4回位に分ける)入れていく。
   ※塩は重いので自然に下に下がっていくため下に少なく上のほうに
    多めにする。
 3.一番上により多めに塩をふり、落し蓋をして重石をのせて厚手の紙などで
   容器の口の部分を覆い、赤紫蘇が出回ってくるまでこのまま冷暗所におく。
   ※重石は梅の倍の重さにし、漬け液(白梅酢)が押し蓋の上にのってきたら
    徐々に減らしていく。
   ※3日位で水が上がるがあがらない場合は重石を足すか容器の底に塩が
    沈んでいる場合があるのでその場合には塩を梅全体に丁寧にまぜる。
   ※いつも押し蓋の上に漬け液がのっているように注意する。
   ※白梅酢を少し容器にとっておくとお腹をこわした時に薄めて飲んだり、
    桜の花の塩漬けに使える。
 4.紫蘇もみをする。
   赤紫蘇が出回ってきたら、新鮮な赤ちりめん紫蘇を選び、枝から葉だけを
   摘み取る。
   5.赤紫蘇は水洗いして水気をよく切っておく。
 6.赤紫蘇用の塩を計量する。
 7.下漬けしておいた梅を容器から取り出し、梅と漬け液(白梅酢)に
   分ける。
 8.大き目のボールに水気を切った赤紫蘇を入れて分量の塩を振りながら
   よくよくもみ込む。黒いアク汁が出てくるので2〜3回良くもみ込んで
   しっかり絞りアク汁は捨てる。
 9.10のもみこんだ赤紫蘇に9の白梅酢を少量ずつかけながら十分もみこんで
   きれいな紫紅色をだす。もみこむほどにさあ〜っと赤い色がボールの中に
   広がる。
10.容器に紫紅色の紫蘇と梅を交互に詰め込み、上に赤紫蘇を広げてのせ
   漬け液も入れて押し蓋をして重石をのせて梅雨明けを待つ。
   ※このときの重石は押し蓋の上に常に漬け液がのっている位にする。
11.土用干しをする。
   梅雨が空けると「梅雨明け10日」といわれるように晴天が続くので
   3日間位梅を戸外で干す。日光に干すことにより一層赤く色づく。
12.梅を平らなザルやスダレなどの上に重ならないように並べる。
   赤紫蘇も汁気を絞って丸めて一緒に干す。時々裏返ししながらまんべんなく
   日に十分当てる。
   ※干している間は雨に当てるのは禁物。雨の日は3日連続でなくともOKです。
    晴れている日を選んで干しましょう。
13.1日干したら夕方は漬け液に戻しこれを3回繰り返す。
   ※カラカラに干しあがった梅が漬け汁を吸う事により弾力のあるふわふわの
    梅干になるのです。
14.漬け液が入った容器も口にサランラップをして1日戸外で日に当てる。

◇本漬け
 1.3日目には、容器に干した梅と紫蘇の葉を交互につめて上から赤梅酢を
   注ぎ上に赤紫蘇を広げて載せる
 2.容器の口は厚紙などで覆いなるべく温度変化の少ないところで保存する。
   ※秋口から食べられますが年を越した方が塩がなじんでおいしくなります。
 
あとがき
resipi-100624-3.jpg 我が家は小梅が好きなため毎年小梅を4kgほど漬けます。
真夏の暑さの中、ひと粒ひと粒並べて干すのは骨がおれますが、何だか子育てにも似て、可愛い小梅ちゃんがとても愛おしくなります。♪

上手に完成させるには「立派な梅」と「良質な赤ちりめん紫蘇」をゲットすることが肝心です。ここ数年は、食スペに時々登場する農園の愛情込めて育てられた美しい梅を利用させていただいています。赤紫蘇はスーパーよりは直売所の午前中に販売されているものが新鮮でGOOD!です。

梅干はおにぎりに、お弁当にそして海外旅行に行く人がほとんど持参するといわれるほど日本人の食には欠かせないもの。梅干の酸っぱいクエン酸が疲労回復や抗菌、防腐作用を持つ事を誰でも知っているという事ですね。

市販されている梅干は、消費者の健康志向などからハチミツを添加したり鰹味などの「調味梅干」と伝統的な製法で作られた「梅干」とがありますので表示に注意しましょう。
減塩梅干も出回っていますが、塩分10%で漬ける場合は防腐のために35度の焼酎が使われます。
初めて作る場合は15%で漬けるとほとんどカビの心配はありませんよ!
健康管理上塩分の取りすぎに注意です。1日1粒(大粒で塩分2g 小梅で0.3g)にしましょう♪




色川 恭子


posted by 料理 レシピ at 10:00| レシピby色川恭子