2010年04月01日

米粉の紅茶シフォンケーキ

米粉の紅茶シフォンケーキ
米粉でおしゃれにおうちカフェ♪(食材王国みやぎ4月の地産地消メニュー)

 「米粉」というと以前は「だんご粉」や「上新粉」など、主に和菓子用が主流でしたが、製粉技術の飛躍的な発展により、小麦粉と変わらない程細かな粒子の製品が作られるようになりました。

 そのお陰でスポンジケーキや、シフォンケーキなどのふんわり軽い食感のお菓子にも使えるようになったことは、長年お菓子を作り続けてきたものにとって画期的な出来事でした。

 それと同時に、小麦粉アレルギーでケーキやお菓子が食べられなかった方も、家族と一緒に楽しめるようになったことは、この上ない喜びだったに違いありません。

 紅茶のシフォンケーキは、甘いものが苦手な人からもリクエストされるほど私の周りでは人気のあるケーキですが、今回は米粉用にアレンジしてご紹介いたします。
 小麦粉アレルギーの方々だけでなく、独特の食感が楽しめる米粉のシフォンケーキを是非マスターしてください。

材料(直径21cmのシフォン型1台分)
*卵はLサイズを使います。
 ・卵黄(約4個分)       80g
 ・卵黄用グラニュー糖     70g
 ・サラダ油(今回はグレープシード油を使用)   50g
 ・紅茶液
   ○アールグレーの茶葉    8g
     ○お湯          110g
 ・米粉      115g
 ・ベーキングパウダー     5g
 ・アールグレー茶葉      4g
 ・卵白(約5個分)      200g
 ・卵白用グラニュー糖     50g
 ・レモン汁          小さじ1/2

下準備
 * 卵は卵黄と卵白に分け、それぞれ計量する。Lサイズの卵4個を使用し、
   卵黄が75〜80g、卵白は190〜200gならOK。
     卵白はボウルごと冷凍庫で15〜20分(周りがシャリシャリ軽く凍って
   くるまで)冷やす。入らない時は卵白だけ小さな容器で冷凍庫に入れ、
   ボウルは冷蔵庫で冷やす。
   ボウルごと冷やすことで、容器の内側の空気まで冷え、卵白が冷たいまま
   持続する。
 * サラダ油は小さめのボウルに入れておく。
 * 8gの茶葉に沸騰直前の熱湯を110g(110cc)注ぎ、濃い紅茶液を作り、
   そこから85gを量っておく。(紅茶液は温度が下がり過ぎないように注意)
 * 4gの茶葉はすり鉢で粗く擦る。(細かすぎると食感がなくなるので、
   粉末にはしないこと)
 * 米粉とベーキングパウダーは一緒にして2回振るっておく。
 * レモン汁は生を絞るか、100%果汁のものを使う。
 * オーブンを180℃に予熱しておく。

作り方
 1.卵黄をほぐし、卵黄用グラニュー糖を一度に加える。
 2.直ぐにホイッパーで軽くすり混ぜる。ここで泡立てすぎないこと。
   白くなるまで泡立てると、せっかくの卵の風味が減ってしまい、
   おいしさが半減する。
   卵黄のかたまりができてしまうので、グラニューを加えたら手早く混ぜる。
 3.サラダ油のボウルに熱い紅茶液を加える。
 4.AのボウルにBを加える。全体が馴染むようにホイッパーで混ぜ合わせる。
   泡立てる必要はない。
 5.粗く擦っておいた茶葉をCに加え全体を混ぜ合わせる。
 6.合わせて振るっておいた粉類を一度に加え、ホイッパーで手早く粉が
   見えなくなるまで混ぜる。
 7.周りがシャリッとするまで冷やした卵白に、卵白用グラニュー糖から
   小さじ1程とレモン汁を加え、ハンドミキサーの低速で軽くほぐす。
 8.卵白がほぐれたら直ぐに最高速に変え(3段階ある場合は3にする)、
   ハンドミキサー自体もボウルに沿ってぐるぐるまわしながら、
   勢いよく約2〜2分半泡立てる。
 9.ほぼ全体がしっかりと泡立ってきたら、残りのグラニューの半分を加え、
   約30秒勢いよく泡立てる。再び卵白が盛り上がった感じになったら、
   残りのグラニューを全部加えさらに約30秒、たえずハンドミキサーを
   回しながら泡立て、卵白が少しもこもこした状態になるまでしっかりと
   泡立てる。泡立て始めてから約3〜5分を目安にして行う。
   (時間をかけて泡立てたり、ハンドミキサーの回し方が足りず、ゆっくりと
   泡立てるとボソボソになりやすい。また、冷やし方が足りず、常温に
   戻ってしまうと分離しやすいので注意。)
10.メレンゲがしっかりと固く泡立った状態は、ツヤがあり、メレンゲの先が
   ピッと立ち、保形性がある。メレンゲの先がお辞儀するようなら、
   もう少し泡立てる。
11.粉の入ったボウルにメレンゲの1/4〜1/3を加え、ホイッパーで手際よく
   混ぜて、なめらかな生地を作る。大きいホイッパーを使い短時間でさっと
   生地をなじませる。これを残りのメレンゲのボウルに戻し入れる。
12.ボウルを回しながら、ゴムベラで生地をすくい上げるようにして返し、
   30〜35回ぐらいざっくりと手早く混ぜ合わせる。メレンゲが見えなく
   なるまで、泡を消すことなくふんわり混ぜること。
13.上手に出来た生地は保形性があり、ふんわりしていてゴムベラですくっても、
   ぽたぽた落ちたりしない。
14.生地をカードで大きくすくって型に入れる。生地の上に重ねるように置き、
   重みで自然に型に沿っていくようにすると、大きな気泡が出来にくい。
15.型に入れ終わったら、カードなどで上面を平らにする。型の7〜8分目
   ぐらい入るのがベスト。
16.180度に温めたオーブンに、型を入れる。途中で型を動かしたり、急に
   さわってショックを与えたりすると、うまく膨らまないことがあるので注意!
17.オーブンの中で最高に盛り上がった時点では、まだ中まで火が通って
   いないので、扉を開けたりしないこと。最高点から盛り上がりが下がって、
   割れ目にも焼き色が付いたらOK。
18.そっとオーブンから出したら、すぐ逆さまにして冷ます。
   (逆さにしないと生地が沈んでしまう)早く型から抜きたい時は、
   粗熱が取れたら冷蔵庫や冷凍庫に入れて冷やす。
   外気温が冷蔵庫並みに冷たい季節には外のベランダなどでもOK(埃や汚れが
   付かないように粗熱が取れたらラップなどで覆っておくこと)
19.充分に冷めたらパレットナイフなどを生地と型の間に差し込み、外側に
   押し付けるように力を入れ、ナイフを一周させ、外の縁をはずす。
20.中心部はパレットナイフを何回かさして型からはずし、底板と生地の間にも
   ナイフを差し込み、回転させながらはずす。
21.これで米粉の紅茶シフォンケーキの出来上がり!!

盛り付け
 紅茶と苺ジャムの相性の良さは、ロシアンティーでもお馴染み。
苺の香りが紅茶と出会うことで、お互いの美味しさを引き出します。
ほのかにピンクに染まったクリームが愛らしく、おもてなしにもぴったりの一品です。

 ・生クリーム        200cc
 ・苺コンフィチュール    大さじ3〜4(糖度により加減してね)
  *自家製を使いましたが、市販のジャムを使う場合はゲル化剤の少ないものを
   選びましょう。
 ・苺のリキュール      小さじ1(大人の方の場合のみ加えます。)
 ・ミントの葉        適量

 * 生クリームに苺のコンフィチュールを加え、氷水にボウルの底をつけて
   冷やしながら泡立て、とろりとする硬さになったら(7分立て位)
   リキュールを加えて軽く全体を混ぜ、10等分にカットしたシフォンケーキに
   かけ、ミントの葉を飾って供します。
 * シフォンケーキはバターを使っていないので、冷やしておいても生地は
   硬くなりません。冷たくてもふんわり軽い食感を楽しめます。


【日本のお米事情】
resipi-100401-2.jpg  昭和30年代後半のお米の消費量に比べると、現在ではおよそ半分にまで落ち込んだといわれる「日本のお米」。
 どうしてこんなにもお米の需要が減ってしまったのでしょうか?!

 子供の頃を思い返してみると米農家だった我が家では、ご飯と具沢山のお味噌汁に焼き魚やお浸し、お漬物などのシンプルなおかずが定番。
油料理も少なくて、必然的にご飯をしっかり食べないことにはお腹が空いて大変でしたっけ・・・。
おやつにしても、スナック菓子やケーキなどはどこにもなく、お腹が空いたらご飯に漬物を乗せてお湯をかけて食べたものでした。(今時の皆さんには信じられないでしょうね!)
それくらいご飯中心の食生活だったのです。

ところが1970年代の高度経済成長を経て日本が豊かになるに連れ、瞬く間に食の欧米化が進んでいきました。ハンバーガーショップやファミリーレストランを始めとする外食産業の登場、24時間営業のコンビニエンスストアに続き、近年ではスーパーマーケットまでもが24時間営業になりました。
 ふと気が付けばおうちで料理をしなくても、お金さえあればいつでも好きな物(栄養のバランスは全く関係なしに・・・ですよ!!)が手に入るようになったことは、果たして幸か不幸か・・・。

更に1990年代のバブル崩壊以降、不況の世の中になり働く主婦が増えたことで、家族の健康を守るべきお母さん方が、手間ひまかけて食事を作る余裕が無くなったことも要因の一つと言えるかもしれません。手作りが一番と解っていながらも子供達の空腹を満たすために、度々出来合いのおかずを並べてしまう・・・。
止むに止まれずそんなことを繰り返しているうちに、あれほどスレンダーで健康だった日本人は老若男女にかかわらず、生活習慣病に悩まされる人々で一杯になりました。

resipi-100401-3.jpg  近年、日本のお寿司や和食が、欧米諸国を始めとする海外から高い評価を受けているのは、ご存知のことと思います。
それは、何と言っても日本人が長年食べ続けて来た、ご飯を中心とする「和食」や「お寿司」がまぎれも無い「ヘルシーフードである」と言うことにつきます。
 これほど海外から注目されているにもかかわらず、当の日本人がご飯や和食から離れてしまっていることがとても残念でなりません。
5年後10年後と言わず、一生健康で長生きする為には、日本人に合った食事をすることが大事な気がします。


【日本の食糧自給率】
 ここ数年の日本に於ける食糧自給率はカロリーベースで40%前後、平成20年度では41%となっていて、先進国の中では類を見ないほど低レベル。

 日本国内で生産されていても、和食の代名詞である醤油や味噌ですら、原材料はほとんどが輸入大豆ですし、朝ごはんに欠かせない納豆も、国産大豆は極わずかです。
 小麦粉も同様で、生産国の天候不良による収量の減少や、バイオエタノールの原料として高額で買い取られ、低価格の食用に回されるのはわずかになったことで、日本では一時期小麦関連製品の急激な高騰を招いたことは周知の事実です。

 これほど輸入に頼る日本にあって、ほぼ100%自給できているといわれる「お米」。
それにもかかわらず、年々消費量は減少しつづけているという現実は、食の多様化が進んだというだけでは済まされず、このまま海外に依存し続ける食環境は、極めて危険だと言わざるを得ません。


【新たな取り組み】
 そんな事情を受けてか、農林水産省では「FOOD ACTION NIPPON」と題し、食糧自給率向上を目指した取り組みが始まっています。

これまでお米はご飯で食べるのが当たり前だったわけですが、製粉技術が格段に向上したお陰で、和菓子用とは異なる超微粒子に製粉することが出来るようになりました。
その超微粒子の米粉を使って「米粉パン」や「米めん」、「お菓子」など身近な食品に加工することで、ご飯以外の需要を目指すと言うわけです。


【生産者を訪ねて】
resipi-100401-4.jpg  米どころ宮城でも、米粉の生産に取り組んでいる企業があるということで、登米市南方町にある有限会社登米ライスサービス様の生産現場を見学させて頂きました。

 (有)登米ライスサービスのモットーは、自分達が育てたお米を使って生産者の見える安全で安心な「米粉」を作ること。
 農業生産法人でもあることから、ご自分達が手塩にかけたお米はもちろん、協力農家を含めてトレーサビリティーにこだわり、登米市内で作られた「ひとめぼれ」「まなむすめ」「ササニシキ」「東北189号」で米粉を作っています。

 製粉機は本体だけで1000万円もする高価なもの。
なんとこれらの機械を社員総出で組み立てたと言うのですから、驚いてしまいます。
 小売用の米粉は一つずつ計量しながらパッキングされていきます。
「この作業が追いつかないくらい、多くのみなさんに浸透してくれるとうれしいですね」と語るのは営業担当の伊藤成一郎さん。
resipi-100401-5.jpg  お話を伺うほどお米に対する愛情を感じると共に、これからの食に対する熱い思いがひしひしと伝わってきました。

 こうして一つずつ丁寧にパッケージされている(有)登米ライスサービスの米粉は、宮城県内のウジエスーパー全店を始め、みやぎ生協の一部の店舗で販売されていますので、ぜひ一度お試し頂きたいと思います。

 また2010年1月21日にご紹介した「恵方巻き」に使われているアオキ株式会社の伊達の米めんの原材料は、こちらの(有)登米ライスサービスから供給された「ひとめぼれ」の米粉が使われています。
県内の企業同士が連携して、米どころみやぎにふさわしい製品を作りあげたと思うと、微力ながら協力したくなるのは私だけではないでしょう。

更に古川農業試場と提携し、水田の有効活用と食料自給率の向上を目的とした新規需要米として期待される「東北189号」の試験作付けを2年に渡って行ったそうです。
その結果、低コストで多収穫品種であることが確認され、宮城県の水稲品種の貴重なデータの一つとなっていて、それらを基に宮城県の奨励品種になりました。


【更なる飛躍のために】
resipi-100401-6.jpg  小麦粉に比べると確かに割高感があるのは事実ですが、宮城県内で作られたお米が原材料なのですから、子供達にも安心して食べさせられるという点では、本当に貴重な米粉と言えます。

 地産地消も今や当たり前になりました。
わざわざ海外から輸送料をたくさんかけて運ばれてくる物より、目の届くところで生産されたものが安心なのは言うまでもないことで、パンやお菓子、麺へと姿を変え、より身近に、より手軽にお米を味わうことができる時代がやってきたのです。

 そして、なにより食糧自給率の向上と消費拡大を後押しするのは私達消費者です。
消費者がより一層米粉製品に関心を持ち、買い支えていくことが何よりも大事になって行くと思っています。


あとがき
食材王国みやぎの中でも大きな割合を占める「お米」。
わが子のように手塩にかけて育てたお米をたくさん食べてもらいたいと願うのは、どこの米農家の方も同じではないでしょうか。

 今回ご協力頂いた(有)登米ライスサービス様を始め、宮城県内の各地域で米粉や関連商品が作られていますので、既にご存知の方も多いことでしょう。
 みやぎのおいしいお米に感謝しつつ、新たな取り組みで生まれた製品にもぜひ関心を持っていただきたいと思います。

 *ご紹介の米粉に関するお問い合わせは下記までお願い致します。
(有)登米ライスサービス
 〒987-0413
 宮城県登米市南方町原屋敷31番地
 TEL:0220-58-5775
 FAX:0220-29-6084
 E-mail:natural-f@tomerice.com
 Home page:www.tomerice.com



西舘 友子


posted by 料理 レシピ at 10:00| みやぎの地産地消