2009年12月03日

白菜キムチ

白菜キムチ
マイルドなキムチの素バリエーション(食材王国みやぎ12月の地産地消応援メニュー)

 早くも12月となり、一段と白菜が美味しいくなるシーズンの到来ですね。
お鍋などには欠かせない野菜ですが、今回はあえて「白菜キムチ」をご紹介したいと思います。

猛威を振るっている新型インフルエンザだけでなく、季節性のインフルエンザも流行する季節を迎えましたが、どちらのワクチンも隅々までは行き届かない状況の今、手洗いやうがいに加え、少しでも自分の免疫力を高めておくことは重要な対策の一つと言っても過言ではありません。

実はキムチの素には唐辛子やニンニク、生姜などがたっぷり使われていて、体を温めると言われる食材の宝庫なのです。
体温を上げると免疫力がアップすることはすでにご紹介した通りですが、せっかくですから「食材王国みやぎ」が誇る美味しい白菜と数々の香味野菜にこだわって、少しずつ継続して食べられるメニューにしたいと思って作ったのが今回の「白菜キムチ」というわけです。

 「白菜キムチ」はそのまま食べるのはもちろんですが、キムチ鍋にしたり、豚肉と炒めたり、チャーハンやチゲ鍋など応用範囲も広いので作って損はありませんよ。
辛いのが苦手な友達のご主人も「辛過ぎなくて旨いな・・・」と言ってくれたとか・・・。
うふっ。褒められるとこの年になってもやっぱりうれしいわね〜。

【本漬け用白菜】
 あまり古くならないうちに食べきることができる分量にしました。
ずっしりと重く、外葉に張りのある白菜を選びましょう。
(半分にカットされているものは、切り口が盛り上がったり、茶色に変色していないものがお勧め)
たくさん作れる方は、お歳暮代わりにいかがですか?

材料
 ・白菜   1/2株(1.2〜1.3kgくらい)
 ・塩    白菜の重さの4%

 ・水    800cc
 ・塩    32g

作り方
 1.白菜の外側をきれいに水洗いし、根元の汚れたところをカットして、
   白い茎の部分15cmくらいまで包丁を入れ、後は手で裂いて二つに分ける。
   (葉先がバラバラになりにくいですよ)
 2.外葉を下にして置き、1枚ずつ茎の厚い部分は多めに、葉先は少なめに
   塩を振っていく。
 3.大きめの密閉容器やセラミック、ホウロウなどの容器に塩を振った
   白菜を入れ、塩を溶かした水を注ぎ入れて、表面にラップを乗せお皿などで
   軽く重しをして一晩おく
 4.しんなりした白菜を取り出し、水で洗って余分な塩分を取り除き、
   軽く水気を絞っておく。
   (食べてみて塩気が気になる時は、水に晒して少し塩分を抜きましょう)


【キムチの素】
 本場韓国では「ヤンニョム」と呼ばれるキムチの素。
日本の桜前線のような「キムチ漬け前線」があるそうで、キムチを漬けるタイミングを知らせてくれるのだとか・・・。
それぞれの家庭によっていろいろな食材が使われているようですが、発酵を促進する「オキアミの塩辛」は必須アイテム。
最近ではネット通販などでも購入できるようになりましたので、ぜひ手に入れてチャレンジしてくださいね。

材料/大玉の白菜一玉を本漬けできるくらいの分量です
〜A〜
 ・水      800cc(4カップ)
 ・煮干(頭とワタを取ったもの)  50g
 ・出汁昆布   10cm角1枚

 ・白玉粉    50g
 ・上白糖    30g
 ・黒砂糖    30g
 ・韓国産唐辛子(粗挽き)    80g
 ・  〃    (細挽き)   40g
 ・オキアミの塩辛       100g
 ・にんにく(みじん切り)   70g
 ・生姜(すりおろし)     30g
 ・ナンプラー(タイ産の魚醤) 大さじ1(輸入食材店などで手に入ります)
 ・りんご(すりおろし)    1/2個

 ・大根(皮を剥いて)     200g
 ・人参(  〃  )    100g
 ・塩            小さじ1/2
 ・せり           1束
 ・にら           1束
 ・小ネギ          1束
 ・りんご(千切り)     1/2個

下準備
 *大根、人参は5cmに長さの千切りにし、塩を振ってしんなりさせておく。
 *せり、にら、小ネギも5cmの長さに切っておく。
 *りんごは1/2個をすりおろし、1/2個は繊維を残すように千切りにしておく。
 *にんにくは芯を取ってみじん切りにする。
 *しょうがはすりおろす。

作り方
 1.鍋に水4カップ(800cc)と、繊維に直角に切り込みを入れた出汁昆布、
   煮干を入れ30分〜1時間つけておく。
 2.上記の鍋を火にかけ、鍋肌に細かい泡が立ってきたら出し昆布を取り出し、
   弱火にして5〜6分煮出して火を止め、ザルなどで漉してから3カップを
   量っておく。(3カップに足りない時は、お湯を足せばOK)
 3.3カップの出し汁を充分に冷ましてから鍋に入れ、白玉粉を加えて塊が
   無くなるまで充分に混ぜ合わせて火にかけ、ホイッパーでかき混ぜながら
   滑らかな糊状に仕上げて火を止める。
 4.直ぐに上白糖と黒砂糖を加えしっかり溶けるまで混ぜ合わせる。
   (特に黒砂糖が溶けにくいので注意)
   5.Cが充分に冷めたら、韓国産唐辛子2種類と、オキアミの塩辛を加え
   混ぜ合わせる。
 6.切っておいた野菜が入るように大きめのボウルに移し替え、にんにく、
   生姜、りんごのすりおろし、ナンプラーを加えて混ぜ合わせる。
 7.しんなりした大根と人参の水気を絞って加え、更に混ぜ合わせる。
 8.そこに切っておいた、せり、にら、小ネギを加え充分に混ぜ合わせたら
   キムチの素の出来上がり。

 * 出来上がった「キムチの素」は使う分だけ残し、匂いや色が付いてしまう
   ので大きめの保存袋に入れてから密閉容器に入れ、発酵が進みにくいように
   低めの温度(チルド室など)で保存する。(但し、決して凍らせないこと。)
   2週間くらいで食べきるようにしましょう。


【本漬け】
 株のままつける時間のない方は、食べやすい大きさに切ってから下漬けしたものを使ってもいいでしょう。
下漬けの塩分が濃いと本漬けも塩辛くなるので、本漬けの前に白菜の味を見て、濃いようなら水に晒したりして、調整してください。

作り方
 1.まな板に匂いが付かないようにラップをして、下漬けした白菜の外葉を
   上にして置き、手が荒れたりしないよう薄手のビニール手袋をして(丈夫な
   方でもかなりの刺激があり、ヒリヒリしますので、充分にご注意ください!)
   芯に近い部分は2〜3枚くらい、それ以外は1枚ずつ「キムチの素」を
   挟んで行く。(根元は多めに挟んでOK)
 2.順番に挟んでいったら、最後は外葉で全体を包むようにして、匂いが
   移らないように厚手のポリ袋や保存袋に入れる。
 3.同様にもう一つの株もキムチの素を挟んで行きAに入れ、更に上から
   キムチの素を乗せ空気を抜くようにして口を閉じ、蓋をして冷蔵庫で
   保存する。
   次の日くらいから食べられます。あっさりしたのが好きな方は4〜5日くらいで
   食べ切るくらいがおいしいでしょう。酸味が強くなったらお料理に使うと
   美味しくいただけます。

 * 発酵が進むと容器が破裂することもあると言われるキムチですので、
   暖房の効いた部屋には置かず、必ず冷蔵庫で保存してください。


【みやぎの白菜】
resipi-091203-2.jpg  冬の代表的な野菜と言えば「白菜」。
比較的くせの少ない野菜なので、余程の野菜嫌いでない限り「苦手」と言う方はあまり見かけません。
鍋の食材としてはもちろんのこと、和洋中どんな料理にも展開でき、主婦にとっては有難い食材と言えます。

 「食材王国みやぎ」でもさまざまな地域で生産されている野菜の一つですね。
秋から冬の主な産地は登米市、岩沼市、色麻町、名取市、加美町、大衡村、仙台市などとなっています。
大崎市や登米市では地域重点振興品目になっており、地域をあげて栽培に取り組んでいますし、加美町、色麻町は秋冬はくさいの指定産地となっています。

早生種から晩生種まで、栽培されている品種もさまざま。最近では芯の部分が黄色の濃いものや、オレンジ系のもなども数多く見かけるようになりましたね。
 たくさんの品種が出回っていますので、食べ比べてみるのも楽しみの一つと言えるかも知れません。


【仙台白菜】
resipi-091203-3.jpg  明治時代、中国の華北から導入した種子をもとに、松島湾内の馬放島で隔離栽培され、日本の白菜の原型である「松島白菜」が誕生しました。
 ご存じない方も多いでしょうが、日本の白菜の先駆けは「みやぎ」だったんですよ。

 その後これをもとに、旧小牛田町(現・美里町)の渡邉採種場・初代渡邉顕二氏によって新たに育成された「松島純一号」、「松島純二号」、「松島新二号」、「松島大型二号」などが大正末期に東京や横浜などの首都圏に出荷され「仙台白菜」として全国にその名を馳せました。

 しかし非常に柔らかく瑞々しい白菜だったため、とても傷つきやすく当時の貨車での輸送には残念ながら向かなかったようで、せっかくの「仙台白菜」も昭和30年代頃には病気や輸送に耐える品種に取って代わられたそうです。

【復活への思い】
resipi-091203-4.jpg  一度は途絶えてしまった「仙台白菜」ですが、宮城県農業改良普及センターの「地元の食文化を継承しよう」という呼びかけから復活への道がスタートしたそうです。
当初20人ほどが集まって「仙台伝統野菜生産振興会(萱場哲男会長)」が結成されたそうですが、栽培の難しさ、手間の多さに加え、収量の少なさなどにより現在は8軒ほどになっているのだとか・・・。

何とか平成15年に復活を遂げた「仙台白菜」ですが、収量が安定しない為、市場への出荷もままならず、現在販売を手がけるのは仙台駅から程近い「仙台朝市」に多くの店舗を構える「今庄青果」さんだけとのこと。
 専務の庄子泰浩さんは「正直お店に並べるだけ、損をしてしまう野菜だけど、私達の次の世代に絶対受け継いでいかなければならない野菜だから・・・。」とおっしゃいます。
より多くの方に「仙台白菜」を知っていただき、その美味しさを実感していただくことこそ、私達の使命だと熱い思いを語って下さいました。


【生産者を訪ねて】
resipi-091203-5.jpg  振興会の萱場様や今庄青果の庄子専務と共に、仙台市七郷地区の生産者大友恒雄さんの畑を訪ねました。

丸々と太った仙台白菜は本当にみごとの一言ですね!!
この畑で栽培されているのは「松島純二号」だそうです。
仙台白菜の張りと艶は私のお肌にも欲しいくらい・・・。もう羨ましいほどのプリプリ感です!
あまりにおいしそうなので、思わず生のまま口に運んでしまいましたが、シャキシャキした歯ごたえはもちろん、噛み締める度に柔らかな甘みと瑞々しさを感じ、改めて伝統野菜の底力を感じました。

 伺った日は幸いにも小春日和でしたが、海の近くにある畑はさえぎる物がなく、収穫作業も強風や寒さとの戦いで、さぞやご苦労も多いことと思います。
 しかし、儲けることだけが全てではなく、伝統野菜を作っているというプライドを感じる大友さん。
収穫作業をされている時の優しい眼差しが何ともいえず、傍にいた私たちも思わず笑顔になりました。


【あとがき】
地産地消が声高に叫ばれる平成の今、「仙台白菜」に限ったことではありませんが、地元の野菜は地元に住む私たちが買い支えていくべきものなのだと、今回の取材を通して改めて思いました。
こうしてお金儲けだけに走らず、なんとしても次世代に受け継ぐのだという、強い思いを持って活動している皆さんがいることを、少しでも多くの方に知っていただけたら幸いです。

そして丹精込めて作られた白菜は、シンプルなお料理が一番。
今回の「白菜キムチ」もシャキシャキの歯ごたえはもちろん、じんわり甘みが広がって「お漬物に向く」という仙台白菜の特徴が実感できる美味しさですよ♪
 ぜひぜひ、期間限定の「仙台白菜」を手に入れて、美味しいキムチを作ってみてね。

日によって入荷状況が異なりますので、今庄青果さんにお問い合わせの上、お買い求めくださいませ。

今庄青果
本店  仙台市青葉区中央3-8-8  第二カネマビル1F
п@    022-227-9547
      022-227-9566
      022-712-3240
営業日   日曜・祝日を除く平日
営業時間  9:00AM〜6:00PM

追記
突然の取材にも関わらず、快く応じてくださった今庄青果の庄子専務をはじめ、振興会の萱場様、生産者の大友恒雄様に改めて感謝申し上げます。ありがとうございました。



西舘 友子



posted by 料理 レシピ at 10:00| みやぎの地産地消