2009年07月21日

冷やし中華のルーツ

冷やし中華
冷やし中華発祥の地 仙台より

夏の麺類といったら素麺に冷や麦、冷やし中華
仙台発祥という冷やし中華なしに私の夏はやって来ない!!
甘スッパイスープが絡むシコシコ麺を食べると夏を実感します。
仙台に生まれ、育った身としてはご紹介しない訳にはいきません。

冷やし中華誕生は、昭和になってからの事。
ちょうど母が生まれた昭和12年。
誕生の地は、仙台市青葉区にある龍亭とも神田神保町にある揚子江菜館ともいわれています。

夏休みの宿題気分で、調べた冷やし中華を作り、食べくらべてみましたよ〜♪
美味しく学べる「食育」の始まり、はじまり〜\(~o~)/

今回は市販の冷やし中華を使って具材の違いによる時の流れを味わってみました。
オリジナルスープは、30日の「冷やし中華バリエイション」でご紹介の予定です。
どうぞお楽しみに〜♪

【仙台・龍亭 冷やし中華のルーツ】
resipi_090721-2.jpg 「夏になると熱い中華料理ではどうしても売上が落ちてしまう。」 そんな問題を解決するために「夏でも売れる中華はないものだろうか」と試行錯誤を重ねた昭和12年当時。中華料理組合の組合長だった龍亭の初代主人・四倉義雄さんにより誕生ようです。
当時の構成は以下の通り
・麺:水洗いした中華麺
・スープ:しょうゆ、酢、ごま油を主体にしたサッパリ味。
・具:茹キャベツ、きゅうりのスライス、にんじんの薄切り、トマトにチャーシュー

定番の冷やし中華とは見た目ちょっと違うイメージですが、当時のラーメンの価格の2.5倍と高額にもかかわらず、大好評。
第二次世界大戦の食料の配給制により一時メニューより姿を消しますが、昭和24年に再興。昭和40年まで続いたスタイル。
まずは、市販の冷やし中華で具材を変えて食べ比べ
ここでご紹介のレシピは、おうちで作るチャーシューがポイントかな(*^^)v

チャーシューの材料
 ・豚肩ロース(ブロック状) 600g程度
 ・にんにく         2片
 ・玉ネギ (薄切り)    小1個分
 ・みりん          100CC
 ・醤油           100CC
 ・黒蜜又はハチミツ     大さじ2杯
 ・塩&コショウ       適量
 ・密閉袋          中 1枚

下処理
 1.ブロック状の豚肉に塩&コショウをすり込む。
 2.みりん&醤油の半量(各50CC)とにんにくのみじん切りを密閉袋にいれて
   よく混ぜ合わせ、豚肉を入れて空気を抜き、一晩から二日くらいしっかりと
   漬け込む(保存は冷蔵庫)
 3.漬け込んだ豚肉を取り出し、チャーシューネット又はこまひもでしっかりと
   形をつくり、固定する。
   (こまひも使用の場合、3〜4箇所二重にひもをかける)

作り方
 1.フライパンを軽く熱し、準備した肉の切り口(チャーシューの面になる部分)を
   除いて全面こんがり焼き色がつく程度に焼く。
 2.圧力鍋に漬け汁を入れて軽く沸騰させ、フツフツいいはじめたら玉ネギの
   スライス、と残りの調味料(みりん50CC 醤油50CC 黒蜜大さじ2杯)
   を入れ、軽く混ぜ合わせたら上記@の肉を入れる。
 3.圧力鍋の蓋をして圧力がかかり始めたら20分弱火で煮る。
 4.煮上がったチャーシューは常温になるまで冷ます。
 5.チャーシューネット又はこまひもをはずす時は、十分温度を下げてから
   行ってください。
   (一度冷蔵庫で冷やすと肉が固くなるので扱いやすくなりますよ)
 ※ 保存の場合は、タッパーなどに煮汁ごと保存しておくと味がしみ込んで
   よりおいしくなります。

向日葵ママはひらめいた!!
仙台に住んでいながら正直、私はこの冷やし中華を食べた事はありませんでした。
 昭和40年まで続いたスタイルといえば、私はまだ小学校の低学年。仕方ない事と想いつつ今回、歴史を追いながら、実際に作ってみて感じたのは、「仙台の龍亭、初代ご主人はとてもお客様おもい。」という事でした。
夏の食欲不振や夏ばての理由は、冷たいものや刺激物による胃腸虚弱が原因。
冷たい麺に健胃効果の高いキャベツを組み合わせているところが何とも凄い!!
しかも茹でる事で更に健胃効果を高めています。
一見、「茹でたキャベツと塩もみきゅうり?!」と、夏の食べ物としては地味で華やかさには欠けるかもしれませんが、食材の薬理効果を考えれば、胃腸の弱る夏だからこその食べ合わせとしておすすめしたいところです。

【現在定番の細切り富士山スタイル】
resipi_090721-3.jpg 形状的には、現在冷やし中華のパッケージに登場する具材の細切りスタイルを導入したのは昭和8年神保町揚子江菜館との事。
今回ご紹介のものとはちょっと違い、トッピングに錦糸玉子を盛り付け、その中にウズラの玉子と小さい肉団子が隠されていた模様。
お味は、現在の冷やし中華からかなりかけ離れていて、発酵のすすんだ醸造酢と発酵のすすんだ紹興酒をたして2で割ったような味。
 一方、仙台の龍亭は、戦後の再興の時期、出来上がっていたスープに具材を食べやすい細切りタイプに紅しょうがというスタイルも誕生したようである。
今回のご紹介は、きゅうりとロースハムの細切りに錦糸玉子、本来紅生姜のトッピングといきたいところでしたが、赤い色素は、何を色素に使っているかわからないので、変わりに甘酢しょうがをトッピングしちゃいました。
ここで、錦糸玉子を上手に仕上げる裏技をご紹介しちゃいましょう!!
玉子料理は、プロでも難しいといわれます。
お店で食べる錦糸玉子よりだんぜん美味しく美しく仕上がりますが、ちょっと長いのできれいに焼ける方は読み飛ばしてください(*^^)v

錦糸玉子の材料(1人分)
 1.たまご(Lサイズ)  1個
 2.砂糖         ひとつまみ
 3.塩          ひとつまみ
 4.水溶き片栗粉     大さじ1杯

準備
 1.たまごは、割りほぐし、砂糖&塩を入れて卵黄と卵白が均一になるように
   混ぜ合わせ、水溶き片栗粉を加えて更に混ぜ合わせます。
   注意)泡立てず、静かに手早く混ぜ合わせましょう。
   ※ 卵黄と卵白がうまく混ざらない時は茶漉しなどで、一度漉すと仕上がりが
     きれいです。
 2.半量ずつ計量しておきましょう。

焼き方
 1.大きめのフライパンを中火で熱し、サラダ油をなじませ、弱火にします。
 2.キッチンペーパーなどで余分な油をふきとっておきましょう。
 3.計量してあるたまご液をフライパンの中央に流し込み、手早くフライパンを
   回しながらできるだけ厚みが均一になるように全面にたまご液が
   まわるようにします。
   注意)たまご液が足りなくて穴があいてもそのままにします。
      くれぐれもたまご液を足さないでください。
 4.たまごが乾燥してくると縁の方がフライパンから剥がれてきますので、
   ここで火を止め、そこから丁寧にはがし、裏返しにします。
   (裏面は余熱で十分に火が通ります)
 5.両面焼きあがったら、半分にたたみ、半円状にしておきます。
 6.フライパンの様子を見て油分が残っているようなら油を引かず弱火で
   フライパンを温め上記B〜Cを繰り返し2枚目を焼きます。
 7.焼きあがったらD同様に半円にしますが、1枚目と二枚目を上下反対に
   して重ね、1枚目の直線と2枚目の直線が平行になるように重ねます。
 8.直線の部分を3等分になるように切り、それぞれを重ねて細切りに
   していきます。

 ※ 玉子の価格もピンキリですが、1個10円で買える玉子で美しい冷やし
   中華の出来上がり〜♪
   今回使用した食材の中で、一番安い食材ですが、これぞ手作りの醍醐味
   ともいえる一皿に仕上がりました(*^^)v

【仙台・龍亭 現在の冷やし中華】
resipi_090721-4.jpg 現在の龍亭・冷やし中華の具材は、錦糸玉子にロースハム、中華くらげに蒸し鶏、にきゅうり、チャーシューがそれぞれせん切りになっていて別添えになっています。
麺がのっているお皿にはレタスが添えられ、蒸し海老のトッピングで計8品
本来はガラスの器で涼を演出!!

「ご来店ありがとうございます」
「スープはごまだれとお醤油ベースのさっぱり系がございますが…」

「料金は 1200円でございます」

コストパフォーマンス云々は食べる人により様々ですが、まずは冷たいビールのおつまみに6種類の具材を一品ずつ味わってから、それぞれを麺にのせ、一粒で2度美味しく召し上がってみてはいかがでしょうか?

あとがき
今回は、昭和初期の頃から平成の現代まで、冷やし中華の歴史を具材とともに駆け抜けてきましたが、心に残るのは古き良き時代の茹できゃべつ…
我が家の冷やし中華には登場してこなかった具材ですが、ルーツを探ればますます虜になりました。
わが家の夫はキャベツが大好きなので冷やし中華のバリエイションは、確実に豊かになった気がします。
キャベツバリエイションは来年にとっておいて、次回、7月30日は、冷やし中華バリエイションを4種類登場させますので楽しみに待っててくださいね♪

佐藤 綾子



posted by 料理 レシピ at 10:00| レシピby佐藤綾子