2008年02月01日

節分/除災招福

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四季の食卓

シーン
○メンバー 父・母・息子・娘
「鬼は外、福は内」豆の音がすると、鬼はこっそりと逃げていきます。
唱歌の好きだった祖父の影響を受け、我が家では行事の度に、それにちなんだ歌を誰からともなく口ずさむ事があります。幼児期の娘が、亡き祖父に尋ねた事があります。「私の名前はどうして“真理”なの?」「それは嘘をつかない人に育ってほしいからだよ」祖父は平易な言葉で孫への命名の思いを伝えてくれました。
「鬼は外」と唱える鬼やらいのおまじないで、鬼(自分の心の悪癖も)を追い払い、福を内に招き入れます。暦のうえでは翌日から春とは言うものの、まだまだ寒い日が続きます。いわしや豆という日常の食事に良く用いられる「節分」にちなんだ食材は、たんぱく質に富む栄養価の高い食べ物です。「“地味”な食材にこそ“滋味”がある」と母が家族に力説しています。

メニュー
○飯もの 恵方巻き
○汁もの けんちん汁
○主菜 いわしの蒲焼き
○副菜 五目豆
○副々菜 青菜のおひたし
○果物 伊予柑
○飲み物 日本酒 福茶

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 恵方巻き                      けんちん汁
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 いわしの蒲焼                    五目豆

福茶
resipi_080201-6.jpg 福茶とは鬼打ち豆と梅干を入れたお茶で、節分の夜に福茶を飲むと災厄から免れると言う言い伝えがある。
 
 
 
 
 
 
節分の謂れ
 旧暦で「節分」とは季節の分かれ目を意味し、立春、立夏、立秋、立冬の前日を示す言葉でした。現在では、立春の前日(2月3日頃)の節分だけが重んじられるようになっています。二十四節気の大寒の最後の日があけると、暦のうえでは春。新しい春を迎える節分の行事は、大晦日の年越しと重なります。旧暦の閏年(うるうどし)では、正月の前に立春がくることもありました。節分にはいわしの頭を柊(ひいらぎ)の枝にさし、入口や家の軒下に吊るす風習が見られます。いわしの悪臭と柊の棘(とげ)は邪気を祓う呪いでした。また神社や寺院では年男、家庭では主に父親が「福は内、鬼は外」と唱えて豆をまくことは、宮中の大晦日の行事の追儺(ついな)に由来すると言われます。現在でも大晦日に豆まきをする地方や、大晦日と節分の両方に豆まきをする地方があります。迎春の除災招福の行事が「節分」です。

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『誰の心の中にも潜む鬼!そんな鬼を追い払い、福を招くのが節分なのよね…』
節分のテーブル撮影は、そんな紀子先生との会話から始まりました。
そして、決して華やかな食材ではないものの大地の栄養とエネルギーを十分に備えた『大豆』が主役となっている紀子先生の作品は、私達食スペメンバーが最も大切にしている『食により人をつなぎ、時をつなぐ心』が表現されているように思えてなりません。
2008年の始まりにふさわしい内容です。
『魔除けのひいらぎ』がサイトを見に来てくださる方と私達メンバーの不幸を追い払ってくれますように…
そんな想いも表現されています。

ここ数日間にわたりご紹介致しましたレシピは、節分メニューとしてだけではなく、日常の食卓に登場させて頂きたいものばかりです。
これからもどうぞお楽しみください。

〜 向日葵ママ撮影記 〜


制作者プロフィール
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posted by 料理 レシピ at 10:00| 歳時の食卓と料理