
次世代につなぐ伝統料理
とても旨みのある薄味で飽きが来ない、栄養満点の1品です。
古くから大豆は、穀物としては高級で、霊的な力が非常に強いとされてきた食材なのだそうです。当時の人々は、中国でのお払いに米をまく習慣を、日本では大豆を使用しました。貴重なものをおまじないに使うことで家族の無病息災を願ったのでしょう。それが、おせち料理に黒豆を食べること、節分に豆をまくといった形で現代に残っています。
元々精進料理ではありますが、今回は大豆の水煮を利用して、手軽につくれるおかずに仕上げました。朝ごはんやお弁当にもぴったりな料理です。
材料(4人分)
・大豆の水煮・・・200g・人参・・・短いもの1本
・ジャガイモ・・・小さいもの1個
・ぼう・・・1/2本
・乾燥昆布・・・長さ10cm
・醤油・・・大さじ2杯
・みりん・・・大さじ3杯
・日本酒・・・大さじ1杯
・水・・・500ml
下ごしらえ
1.大豆の水煮は水を切っておきます。これをサッと水洗いしておきましょう。2.人参、ジャガイモ、ごぼうは1cm角に切りそろえる。
作り方
1.まずは昆布のダシをとります。水に昆布を浸して、10分置いて、ほのかに風味を水に移す。
その後昆布を取り出して、野菜と同じ大きさに切っておく。これは最後に加えます。
※ここで醤油に昆布を浸しておくと、昆布に味が染み込んでおいしくなりますよ。
2.みりん、酒、人参を加え、火にかける。沸騰してから5分、中火で煮る。
3.ここにジャガイモとごぼうを加え、更に7、8分煮て火を通す。
4.だんだんと水分がなくなっていきます。まだ鍋の底で流れるくらい
残っている段階で、大豆の水煮と昆布、それと醤油をかけて、
混ぜながら水分がほんの少しになるまで煮つめる。
5.出来上がりに味見をして、醤油(分量外のもの。)で味を調えたら完成。
あとがき
味付けの仕方として、甘いものを最初に、しょっぱいものを後に、というのが基本であり、コツです。こうすると長時間調理しても食材からえぐみをださず、優しい味となります。
それと、大豆にはたんぱく質が非常に多く、うま味があるので料理をおいしくして
くれます。
少しずつ小鉢に取りながら、箸休めに食すのがちょうど良いと思います。
メニュー作成:菅間隆秀
ページ構成:佐藤紀子