
−恵方巻きの始まりと今−
初めに恵方巻きを作った人は、高野豆腐を巻いて食したという説があります。今ではみんなが知っている行事食となりましたが、始まりは商人の風習が起源とされています。
昭和初期の商人達が
「節分の夜に恵方に向かって無言で巻き寿司を丸かぶりすると、
必ず幸福が廻って来ると昔から言い伝えられています」
と書いたチラシを、寿司屋に海苔を納める時に配ったことに始まります。一旦風習が廃れはしますが、昭和後期に海苔の業者が巻き寿司早食い競争を催してメディアに取り上げられて再復活。
今ではこの時期になると大手コンビニエンスストアが全国で予約販売を開始してみんなが知っている風習となりました。
せっかくの節分の行事なので、贅沢なものを丸かぶりして楽しみ、福を呼び込みましょう!
材料(3本分)
A.【えびのだし巻き卵】・桜海老の出汁・・・100ml
(『お正月プレート!』を参照してください。
水に桜海老を浸すだけのカンタンレシピです!)
・卵(M玉)・・・6個
・砂糖、醤油を適量 →目安は大さじ1杯ずつ
○これらをよく混ぜ、卵焼きを作ります。
弱火で卵液を4,5回に分けて少しずつ焼きながら巻くと焦げ付かなくて
きれいな黄色になりますよ。
※砂糖は一度醤油に溶いておくといいです。
焼く前は、白身のコシをよく切り、一度ザルに通すと焼きあがりがキレイですよ。
B.【酢飯の材料】
・固めに炊いたご飯・・・2合分
・穀物酢・・・80ml
・塩・・・15g
・砂糖50g
○熱いご飯を用意します。熱いうちに砂糖と塩を振りかけて混ぜ合わせる。
お米をつぶさないようにしゃもじでご飯を切るように手早く動かしてください。
○その後に酢を廻しかけて全体を合わせる。これで完成。
味が均等になるように、最初に熱いご飯に味付けをしました。 自宅に大きな“おひつ”があれば、合わせ酢にして使うのももちろんOK。
C.【そのほかの材料と、その下ごしらえ】
・かんぴょう・・・40cmほど →市販の醤油煮でもOKです
→水で戻したかんぴょうを酒と醤油と砂糖を大さじ1杯ずつ入れ、
水をかんぴょうがすこしだけ隠れるくらいに注いで火にかけ、沸騰させたら、
冷やしておきます。
・しいたけの甘煮・・・適量
→しいたけを薄切りにし、こちらも大さじ1杯ずつの酒、醤油、砂糖で煮ます。
こちらは水分が少なくなるまで煮つめ、冷ましておく。
・きゅうり・・・1本
→4つ割りにしておく。
・サンマの蒲焼の缶詰・・・適量。
(味が濃厚なので、少なめに使用するとよいです。)
・出し取りに使用した桜えび
→水分を軽くしぼっておきます。
作り方
【恵方巻きを仕上げる】・・・“福を巻き込む“という意味合いがあります。1.海苔の片面をあぶります。
2.これをキッチンペーパーの上に広げ(焼いたほうが上になるように。)、
酢飯を広げる。巻き方のコツとして、巻き終わりの部分だけ少し
高くなるようにならす。そうすれば具がはみ出ることなくキレイに巻けますよ。
3.かんぴょう→しいたけ→桜海老の出し巻き卵→きゅうり、→サンマの蒲焼
→桜海老の順に並べたら、高くしたところまで一気に巻く。
そうすると黄色のだし巻き卵が中央に来て、まわりの濃い色が
黄色の鮮やかさを引き立てている状態になります。
4.ゆるくならないように形を整えて完成です。
あとがき
せっかく願いをこめて贅沢に丸かぶりするのだから、味も風味も贅沢になるようにレシピを作りました。この恵方巻きのよいところは、桜海老の出し汁と出し殻、両方無駄なく使っていることです。海老そのものの、自然な味なので、身体にも贅沢な一品です。